オンラインでのピル処方は通院の手間を省き、自宅で簡単にピルを入手できるため、普段お仕事をされている方にとても人気のあるサービスです。しかし、オンライン診療を行っているクリニックも多く、どこがいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、オンラインピルのおすすめクリニックやピルの種類毎にどのような効果や違いがあるのかを分かりやすく解説しています。クリニック毎に扱っているピルの種類も異なりますので、ぜひ参考にしてください。
オンライン診療のあるクリニック6院を徹底比較
ピルをオンライン診療で処方してくれるクリニック6院の料金、取り扱いピル、特徴などが一目で分かるようにまとめました。
診察料が意外に高くなっているため、コストを抑えたい場合は、診察料が無料になっているクリニックを選ぶといいでしょう。
料金 (1シートあたり) |
取り扱いピル | 特徴 | 初診料 | |
---|---|---|---|---|
スマルナ | 低用量ピル:1,980円~ 超低用量ピル:3,163円~ |
低用量ピル 超低用量ピル |
・最短翌日に届く ・ピルの料金が安い ・送料が無料 |
1,500円 |
クリニックフォア | 低用量ピル:1,950円~ 超低用量ピル:6,077円~ 中用量ピル:5,478円~ |
低用量ピル 超低用量ピル 中用量ピル |
・低用量ピルのコスパが良い ・7時~24時まで診療対応 ・ピルの種類が豊富 |
無料 ※クーポンコード(PILL1950)を入力 |
レバクリ | 低用量ピル:2,000円~ 超低用量ピル:5,309円~ |
低用量ピル 超低用量ピル |
・診察~処方まで15分で終わる ・取扱いピルの種類が豊富 |
無料 |
メデリピル | 低用量ピル:1,980円~ 超低用量ピル:4,180円~ 中用量ピル:1,980円~ |
低用量ピル 超低用量ピル 中用量ピル アフターピル |
・オンライン診療はLINEで完結 ・低用量ピルの定期便は初月無料 ・長期継続は割引額が大きい |
無料 ※中用量・アフターピルのみ1,650円 |
エニピル | 低用量ピル:2,563円~ 超低用量ピル:4,180円~ 中用量ピル:4,378円~ |
低用量ピル 超低用量ピル 中用量ピル |
・診療まで30分以内 ・24時間365日対応 ・ピルの種類が豊富 |
2,200円 |
おうちでクリニック | 低用量ピル:2,783円~ 超低用量ピル:5,610円~ |
低用量ピル 超低用量ピル |
・アプリのダウンロード不要 ・最短翌日に届く |
1,650円 |
※ピルの料金は1シート当たりの料金が最安値のプランの場合
オンラインピルの処方におすすめのクリニック
オンライン診療でピルを受け取れるおすすめクリニックを紹介していきます。扱っているピルの種類や料金、診察代などのトータルコスト、支払い方法などを考慮して、私がおすすめしたい順にご紹介していきます。
スマルナ
ピルの料金 | 低用量ピル:1,980円~ 超低用量ピル:3,163円~ |
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オンライン診療 | 医師によって診療時間が異なる |
診察代・送料 | 診察代:1,500円 送料:無料 |
診察方法 | ・チャット(WEBブラウザ/専用アプリ) ・テレビ電話(Zoomなど) |
支払い方法 | ・クレジットカード決済 ・NP後払い |
- オンライン診療研修を修了している医師のみ在籍
- アプリで診療からピルの処方まで完結する
- ピルの価格が業界最安レベルでコスパが良い
- 無料相談であれば24時間365日対応
- クレジットカードがなくても安心
スマルナはオンライン医療プラットフォームで、オンラインピルの処方に特化しています。累計120万ダウンロードを突破した人気のアプリで、アプリを通じて医師とオンライン診療を行い、自宅にいながらピルの処方を受けることができるサービスを提供しています。
医師や薬剤師、看護師とのやりとりはテキストチャットでも行えるため、例えば生理や性の悩みなど、ちょっとデリケートな問題でも気軽に相談できるのが、スマルナアプリの良いところですね。アプリ内(質問)にある医療相談室にて、無料で相談できます。
ピルの料金が業界最安クラスなのも推したいポイントです。とくに低用量ピルは1シートあたり1,980円から始められます。ピルの種類も豊富にありますので、ご自身の症状や希望に合わせて処方してもらうことができますよ^^
クリニックフォア
ピルの料金 | 低用量ピル:1,950円~ 超低用量ピル:6,077円~ 中用量ピル:5,478円~ |
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オンライン診療 | 7:00~24:00 ※日によって異なる場合があります。 |
診察代・送料 | 診察料: 送料: |
診察方法 | 電話、ビデオ通話 |
支払い方法 | ・クレジットカード決済 ・GMO後払い ・代金引換 ・Amazon Pay |
- 低用量ピルの料金がとくに安い
- 診療時間が長く土日祝日にも対応している
- ピルの種類が豊富で定期配送が15%OFFでお得
- 何かトラブルがあっても徹底したアフターフォローあり
- 支払い方法が豊富でクレジットカードがなくても安心
クリニックフォアは、テレビCMもしているのでご存知の方も多いでしょう。これまでに診療実績400万件以上を誇る人気クリニックです。口コミでも担当医師に関する良い意見が多く、オンライン診療に力を入れていると好評です。
とくに診療時間は朝の7時から深夜0時までと長く、土日祝日にも対応しているため、日中に時間を確保できない社会人でも安心です。診察が終わればピルは即日発送となりますので、最短翌日には薬が届くスピード感も助かりますね。
ピルの種類も豊富で、料金も相場より安いです。定期配送であれば15%OFFで購入できるだけでなく、注文忘れを防ぐこともできますので、とくに理由がなければ定期配送のプランがおすすめ。
レバクリ
ピルの料金 | 低用量ピル:2,000円~ 超低用量ピル:5,309円~ |
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オンライン診療 | 日によって異なります |
診察代・送料 | 診察代:無料 送料:550円 |
診察方法 | スマホのテレビ電話 |
支払い方法 | ・クレジットカード決済 ・代金引換 |
- 診察~処方まで最短15分で終わる
- 取り扱いピルの種類が豊富
- 定期便は注文忘れも防げて割引される
- 通常価格より60%OFFのプランもある
レバクリは、レバレジーズ株式会社が運営しているオンライン診療のプラットフォームサービスです。ピルに関しては低用量ピル・超低用量ピルに対応しており、それぞれ種類も豊富です。最もお得なプランだと1シート2,000円なので、気軽に始めることができますね。
おすすめプランは、ピルを定期的に届けてくれる『定期便』です。注文忘れを防げるだけでなく、とくに12ヵ月定期配送のプランだと単月プランよりも、ずっと安く購入することができます。いつでも解約することもでき、その際に違約金などは発生しないため安心です。
オンライン診療も丁寧なカウンセリングと診察だと評判で、アプリをダウンロードする必要もありません。オンライン診療の営業時間が短いことが唯一のデメリットですが、コスパも重視しつつ面倒な手続きは嫌だ…という方にはピッタリのサービスです。
メデリピル
ピルの料金 | 低用量ピル:1,980円~ 超低用量ピル:4,180円~ 中用量ピル:1,980円~ |
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オンライン診療 | 10:00~22:00 |
診察代・送料 | 【低用量ピル・超低用量ピル】 診察代:無料 送料:550円 【中用量ピル・アフターピル】 診察代:1,650円 送料:無料 |
診察方法 | テレビ電話(Face Time、Google Duo) |
支払い方法 | ・クレジットカード決済 ・QRコード決済(Amazon Pay/auかんたん決済/ソフトバンクまとめて支払い) ・後払いペイディ(コンビニ払い/銀行振込/口座振替) ・NP後払い |
- オンライン診療はすべてLINEで完結する
- 診察料は無料なのでいつでも気軽に相談可能
- 定期便プランを選べば初月ピル代無料(低用量ピル)
- 長期的に続けることでお得に買えるようになる
メデリピルは、安心して利用できるオンラインピル処方サービスでNo1を獲得した実績もあるオンラインクリニックです。診察代は無料のため、ピルに関することだけでなく生理や妊娠に関して気になる部分があれば、いつでも質問・相談ができますね。
オンライン診療もLINEですべて完結するところが、メデリピルの口コミでも評判が良かったです。LINEで「お友達登録→予約→診察」という流れでピルが処方してもらえるため、時間も手間もかからず操作に迷うこともないでしょう。
メデリピルには複数プランがありますが、おすすめしたいのは定期便プランです。定期便プランはピル代が安いだけでなく、低用量ピルであれば初月無料で購入することができます。2回目以降は自動的に送られてきますので、注文忘れというミスを防ぐことも容易ですね。
面白い制度として、メデリピルには会員制度があります。ピルを1年間継続して購入すると「プラチナ会員」になり、10%OFFで購入できるようになるのです。そのため、長期的にピルの服用を考えている方はメデリピルがおすすめ!
おうちでクリニック
ピルの料金 | 低用量ピル:2,783円~ 超低用量ピル:5,610円~ 中用量ピル:処方なし |
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オンライン診療 | 月・火・木・金・土:10:00~13:30/17:00~19:00 |
診察代・送料 | 診察代:1,650円 送料:550円 |
診察方法 | ビデオ通話(ウェブアプリ) |
支払い方法 | ・クレジットカード決済 ・スコア後払い(コンビニ後払い) |
- ウェブアプリなのでインストール不要
- 低用量ピルの種類が豊富
- 医師や看護師、薬剤師が徹底サポート
- プライバシーを厳守した素早い配送
おうちでクリニックのおすすめポイントは、オンライン診療が初めての人でも分かりやすい点です。スマホやパソコンがあれば予約・診察・配送までワンストップで完結しますし、ウェブアプリなのでややこしいアプリをインストールする手間も必要ありません。
提供している低用量ピルは種類が多く、1ヶ月2,783円から始めることができます。自分に合ったピルがどれなのか分からない場合も、医師や看護師がしっかりと説明してくれるため安心です。薬の配送後も徹底したサポートを受けられますので、何か疑問点があれば気軽に相談してみましょう。
送られてくる薬に関しても、中身がピルであることがバレないように梱包してくれます。品名も「雑貨」ですので、開けるまではどこから送られてきたのか、何が入っているのか分かりません。決済さえ完了してしまえば、最短翌日には届くスピード感もおすすめポイントです。
エニピル
ピルの料金 | 低用量ピル:2,563円~ 超低用量ピル:4,180円~ 中用量ピル:4,378円~ |
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オンライン診療 | 24時間365日対応 |
診察代・送料 | 診察代:2,200円 送料:550円 |
診察方法 | 電話による通話 ※予約も可能だが、急ぎの場合は問診表を入力してから30分以内にかかってくる |
支払い方法 | ・クレジットカード決済 ・後払い(コンビニ/銀行/郵便局/LINE Pay) |
- 診療時間が24時間365日対応というのが最大の強み
- 提供しているピルの種類が豊富
- 予約せずとも30分以内には診療が始まる
- 追加薬剤セットで副作用を抑えることも可能
エニピルは、24時間365日オンライン診療に対応しているクリニックです。深夜にしか時間がない人、急に月経困難症の症状が出た人などでも安心感があります。オンライン診療の流れもスピード感があり、「問診の入力に約5分・医師からの連絡が30分以内・診療後薬の配送」となっています。
ピルは超低用量ピルから中用量ピルまで提供しており、それぞれ症状に合ったピルを処方してくれます。料金は診察代や送料などを含めると少し高く感じてしまいますが、時間帯を気にしたくない人や、全体的なスピード感を重視したい人ならエニピルが非常におすすめです。
送られてくる薬は中身が分からないように梱包されており、依頼主や品名もエニピルからだとは分からないように記載されています。支払い方法は2つしかありませんが、クレジットカードを持っていない人でも気軽に利用できるよう後払いに対応しているのも嬉しいポイントです。
ピルの種類と期待できる効果について
ピルにはどのような種類があるのか、そしてどのような特徴・効果があるのかを解説していきます。自分がどのピルを希望すべきなのか、ここである程度頭に入れておくと良いでしょう。
ピルの種類 | 低用量ピル | 超低用量ピル | 中用量ピル | アフターピル |
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服用の目的 | ・避妊目的 ・生理痛の改善 ・PMSの解消 ・月経移動など |
・生理不順の改善 ・生理痛の改善 ・PMSの解消 ・子宮内膜症の予防/改善など |
・月経移動 ・避妊失敗時の緊急避妊 |
・避妊失敗時の緊急避妊 |
服用のタイミング | 利用目的によって異なる | 利用目的によって異なる | 利用目的によって異なる | 性行為後120時間以内(72時間以内が好ましい) |
料金の相場(1ヶ月) | 2,000円~3,000円 | 7,000円~12,000円 | 5,000円~6,000円 | 8,000円~10,000円 |
緊急避妊の可否 | × | × | 〇 ※ヤッペ法 | ◎ |
保険の適用 | 可能※ | 可能※ | 可能※ | 不可 |
副作用 | ・吐き気 ・頭痛 ・血栓症 ・不正出血など |
・吐き気 ・頭痛 ・下痢など ※比較的軽め |
・吐き気 ・頭痛 ・血栓症 ・不正出血など ※比較的強め |
・吐き気 ・頭痛 ・下痢 ・血栓症など |
利用目的によって処方されるピルは異なりますが、コスト面や副作用の強さなどを考えて低用量ピルが処方されることが多いです。では、それぞれのピルについてもう少しだけ詳しく解説していきます。
参考文献:厚生労働省
低用量ピル
最も種類と利用者が多いのが低用量ピルです。ピルに含まれている女性ホルモン『エストロゲン』の配合量が0.05mg未満のものを低用量ピルとして定められています。
主な利用目的
「ピル=避妊目的」というイメージを持っている人がいますが、実際の利用目的は多岐にわたります。避妊に関しては、正しく服用すれば約99%の確率で避妊することができます。その他、生理痛の改善やPMSの解消、月経移動などに用いられることも多いです。
料金相場
2,000円~3,000円とピルの中でも安価ということもあり、比較的処方をお願いしやすいピルでもありますね。低用量ピルの中にも複数種類がありますので、医師と相談しながらどのピルにするかを決めるのがおすすめです。利用目的によっては保険が適用されるケースもあります。
主な副作用
副作用は吐き気や頭痛などを感じることがありますが、エストロゲンの配合量は少ないため発現自体はそこまで多くありません。それでもホルモンバランスが変化することに変わりありませんので、服用開始から3ヶ月ほどは注意しましょう。
服用タイミングと注意点
低用量ピルの服用タイミングに決まったものはありません。大事なのは、毎日同じ時間帯に服用することです。そうすることで体内のホルモン量が一定となりますし、とくに避妊目的での服用では重要なことです。21錠タイプ・28錠タイプがありますが、飲み方に違いはありません。
超低用量ピル
超低用量ピルは、エストロゲンの配合量が0.03mg以下で作られたピルのことを指します。低用量ピルよりも配合量は少ないですが、費用が2倍以上する点には注意が必要です。
主な利用目的
超低用量ピルの主な利用目的は、月経困難症や子宮内膜症などの治療となっています。勘違いされがちですが、超低用量ピルを避妊目的で服用することはできません。
料金相場
超低用量ピルの料金相場は7,000円~12,000円となっています。低用量ピルと比較するとかなり高く感じてしまいますね。しっかりと医師と相談したうえで処方してもらいましょう。
主な副作用
ホルモンの配合量が少ないため、超低用量ピルは副作用が出にくいのが特徴です。もし出たとしても、軽い吐き気や頭痛、下痢くらいで症状が重たくなることはそこまでありません。
中用量ピル
中用量ピルとは、エストロゲン配合量が0.05mg以上のピルのことを指します。
主な利用目的
中用量ピルの主な利用目的は、月経移動や避妊目的・緊急避妊目的での服用です。エストロゲン配合量が多いため効果の強さに期待でき、低用量ピルでは間に合わない月経移動にも用いられることがあります。性行為後72時間以内に服用することで、緊急避妊薬としての効果にも期待できるのが特徴です。
料金相場
中用量ピルの料金相場は5,000円~6,000円となっています。低用量ピルのおおよそ2倍くらいの料金と頭に入れておくと良いでしょう。
主な副作用
低用量ピルよりもエストロゲンの配合量が多いため、それだけ副作用のリスクが高くなっています。発現する副作用に関しては低用量ピルなどと大きく変わりませんが、症状が強く出てしまう可能性があるのです。そのため、基本的には安全性の高い低用量ピルが処方されることが多いです。
服用タイミング
・月経移動
月経を遅らせる場合:月経予定日の5日前から遅らせたい日まで
月経を早めたい場合:前月の月経初日から5~7日以内に服用開始
・緊急避妊時
避妊が失敗したと考えられる性交渉から72時間以内に2錠服用し、その12時間後に2錠服用
月経移動も緊急避妊も服用タイミングを間違わないことが重要ですが、緊急避妊に関してはアフターピルの方が避妊率は高いうえに副作用も小さいです。料金では中用量ピルの方が圧倒的に安いですが、安全性を重視するならアフターピルを処方してもらいましょう。
アフターピル
アフターピルは、避妊失敗時の緊急避妊にのみ服用されるピルです。
他のピルのような効果を期待することはできません。アフターピルに関しては【アフターピルが最短当日届くおすすめのクリニック|土日祝も対応OK】で詳しく解説していますので、参考にしてください。
知っておきたいピルの副作用やリスクについて
ピルにはさまざまな効果に期待できることが分かりましたが、服用することで副作用が発現する可能性もあります。ここからは、どのような副作用があるのか、そしてある誤解されやすい副作用について解説していきましょう。
副作用 | 発現率 |
---|---|
悪心・嘔吐 | 1.2~29.2% |
頭痛 | 3.4~15.7% |
乳房緊満感 | 0.1~20.0% |
乳房痛 | 1.0~12.3% |
服用して2時間以内に嘔吐してしまうと体内に吸収する前に薬が出てしまっている可能性がありますので、すぐに追加で1錠服用する、吐き気止めを併用するなど注意が必要です。どうすればいいか分からない場合は、医師に相談してください。
その他にも頭痛を感じる人もいます。多くの場合、24時間で落ち着きますが、キツイ場合は頭痛薬を服用することも可能です。クリニックによっては吐き気止めや頭痛薬をセットで処方してくれることもありますので、副作用が不安な場合は処方してもらってください。
誤解されやすい副作用に「太りやすい」がある
「ピルを服用したら太った…」という話を聞いたことがある人もいると思います。しかし、ピルの服用によって太りやすくなるといった医学的根拠はありません。理由として考えられるのは、
- むくみのせいで太って見える
- 食欲増進によって太ってしまう可能性
この2点でしょうか。ピル自体に太る成分はありません。ただし、太る要因を間接的に作り出してしまう可能性は考えられますので、いつも以上に食事管理を意識することが、ポイントになりそうです。
その他、ピル服用時のリスク
- 血栓症を発症するリスクが高くなる
- 子宮頸がんのリスクを上げる可能性がある
- 乳がんのリスクを上げる可能性がある
発現頻度は低いですが、血栓症と呼ばれる重篤な副作用が出てしまう可能性もあります。血栓症とは、血管の中に血のかたまりができてしまい、それによって血流が止まってしまう病気のことです。その影響で臓器の機能が低下、壊死してしまう可能性があります。
その他にも子宮頸がんや乳がんなどのリスクが考えられます。ただし、これら重篤な副作用の発現率自体は高くありません。それでも0%ということはありませんので、何か違和感があればすぐに婦人科で診察してもらうようにしてください。
オンラインでピルを処方してもらう流れ
オンライン診療でピルを処方してもらう一連の流れを見ていきましょう。
オンライン診療が初めての方は不安になるかもしれませんが、実際の流れで難しいものはありません。とても簡単で用意するものもありませんので、安心してくださいね。
①:オンライン診療の予約を取る
まずは、クリニックで用意されている所定の方法で予約を取りましょう。基本的にはインターネット上で予約できますが、中には電話のみしか対応していないクリニックもあります。時間帯を選択し、氏名・生年月日・電話番号などの情報を入力するだけで完了です。
産婦人科に行く際には保険証が必要ですが、オンライン診療だと予約・診療どちらでも保険証は必要ありません。クリニックによっては詳しい症状や状態を記載することもありますので、診療をスムーズに進められるようできるだけ記入しておくと良いでしょう。
②:電話やビデオ通話で医師の診察を受ける
予約した日時になったら、指定の方法でオンライン診療を受けましょう。クリニックによって方法は異なりますが、主に以下の3つが用いられます。
- LINE電話(音声orビデオ)
- 音声通話
- クリニック指定のアプリ
そのため、スマホやタブレットのようなインターネットが使えるデバイスが必要になります。もし指定のアプリがある場合、診療時間より前にインストールしておきましょう。ちゃんと起動するかまで確認しておくのがおすすめです。
診察はとくに難しいところはありません。ピルは種類が多いため「自分はどのピルを選べば良いんだろう」と悩む人もいます。そのような場合は、医師に改善したい症状や希望する効果を伝えてみましょう。それだけで適切なピルを処方してくれます。
③:お会計を済ませる
診療が終わったら会計を済ませましょう。オンラインという形態のため、支払いは主に以下の4つになります。
- クレジットカード決済
- QRコード決済(Pay PayやLINE Payなど)
- 後払い(コンビニ払いや請求書払いなど)
- 銀行振込
クレジットカード決済はほとんどのクリニックで対応しています。クレジットカードを持っていない人は、QRコード決済や後払いが選べるクリニックを選ぶようにしましょう。
④:ピルの発送、到着を待つ
お会計を済ませると、クリニックからピルが発送されます。
基本的にはポスト投函による受け取りになりますが、中身がピルだと分からないように「送り主を院長の名前」や「品名をサプリメント」にするなど、バレにくい工夫がされているため安心です。
もし自宅に届くのが嫌な場合、クロネコヤマトの営業所留めや郵便局留め、コンビニ受け取りにできるクリニックもあります。これであれば、自分の好きなタイミングで受け取りに行けるため、家族に見られてしまうリスクを抑えることも可能です。
ピル処方で保険適用できる例とできない例
ピルは病院やクリニックで受け取るため保険が適用されると考えてしまいますが、ピルの利用目的や処方される医療機関によっては保険が適用できないケースもあるのです。ここからは、そんなピルの保険適用について詳しく解説していきましょう。
保険適用されるケース
ピルの処方で保険を適用させるためには、「病気の治療・改善を目的とした処方」と医師に判断してもらう必要があります。そのため、問診・内診・各種検査を受けなくてはいけません。ピルを服用することで改善できる病気としては、月経困難症や子宮内膜症などがあります。
ただし、どのくいらの頻度・症状の重さかは個人差があり、医師が診断して月経困難症かそうじゃないかを決めます。もし月経困難症として認められた場合、治療薬として低用量ピルなどが処方されることが多いです。このように、医師の直接的な診断が保険適用には重要なのです。
また、ピルの種類でも保険が適用されるかされないかが決まっています。保険が適用される可能性のあるピルは以下のようなものがあります。
月経困難症治療が目的のピル(保険が適用される可能性あり)
- ルナベル配合錠LD(フリウェル配合錠LD)
- ルナベル配合錠ULD(フリウェル配合錠ULD)
- ヤーズ配合錠(ドロエチ配合錠)
- ヤーズフレックス配合錠
- ジェミーナ配合錠
ピルが保険適用されないケース
病気の治療や改善以外の目的でピルを処方する場合、残念ながら保険を適用させることはできません。例えば、以下のような場合は保険適用外となります。
- 月経移動
- 避妊目的
- 肌荒れやニキビの改善
月経移動や避妊目的でピルの処方を望む人は多いですが、その場合は医療行為ではないため保険が適用できないのです。ピルの種類で表すと、以下のようなピルが保険適用外となっています。
避妊目的や肌荒れ・ニキビの改善で処方されるピル(保険が適用されない)
- シンフェーズ
- アンジュ
- トリキュラー21/トリキュラー28(ラベルフィーユ21/ラベルフィーユ28)
- マーベロン/・マーベロン28(ファボワール21/ファボワール28)
オンラインクリニックは基本適用できない
ここまで保険が適用される条件を解説してきましたが、オンライン診療の場合は、基本的には適用されないため、注意してください。その理由は、オンライン診療だと月経困難症なのか判断するのが難しいからです。
そのため、大前提としてオンライン診療の場合は月経移動・避妊・肌荒れやニキビの改善目的での処方しかできません。ただし、事前にクリニックに通院して月経困難症やPMSだと診断されている場合は、オンライン診療でも保険適用でピルを購入できる可能性があります。